お知らせ一覧

令和4年9月 社内研修報告

【 バイタルサインを行う意義 】

◆バイタルサインとは…

  熱・脈・SAT(呼吸)・血圧の4つが主となる。

◆観察とは…

  視…みる、触…さわる、打…刺激で反応をみる、聴…呼吸音など

 

前提として、【まずは正常値を把握し、その方の普段の数値を覚えておく】

❶ バイタルサイン / 熱について

  ・一般的な熱の正常値は36~37℃(この値は変動する) 

  ・熱には【熱型】というものがあり、病気により特徴的な熱の出方をするものがある。

   <稽留熱>…39~40℃のような高熱が続く。

    ・肺炎、細菌感染、髄膜炎など

   <弛緩熱>…高熱でも平熱でもない。

    ・風邪など

   <間欠熱>…高熱と平熱が交互に来る。

 ・マラリア・薬剤アレルギーなど

◆バイタルサイン / 脈について

 ・一般的な正常値は60~100。60以下は徐脈、100以上を頻脈という。

  徐脈…しっかりと触診にて計る。第2~4指の3本を使用する。

  頻脈…深呼吸などで一度落ち着いて頂く。

 触診中に脈が飛ぶことを【結滞】という。60秒計測中に5回以上飛ぶ場合は病気を疑う。

 その他の注意点として、  

  ※可能であれば左右それぞれで計る。左右差あると血行障害の疑いあり。

  ※麻痺側では測定しない。

  ※脈拍が50程度が普通なスポーツ心臓の場合もある。(スポーツをやられていた方に多い。

◆バイタルサイン / 血圧について

 ・一般的な正常値は、120/80程度。至適血圧という。

  140/90以上の場合は、いわゆる高血圧。動脈硬化になりやすく、心臓病などの原因になる。 

  ※浴室と脱衣所の温度差によるショックなどにも注意する(ヒートショック)

  ※生活習慣の改善によって改善できるケースも多い為、日々の生活を見直していく。

◆まとめ

 訪問においてバイタルサインは非常に重要なものであり、常に気にしていく必要がある。

 数値で計らずとも、顔色、呼吸など、目や耳から得られる情報もあるため観察が重要。

 また、利用者の普段の正常値を知ることが異常などの発見にも繋がっていく。

 日ごろからの情報収集がカギとなり、自身が感じる違和感、いつもと違う点などを 注意深く観察し、情報を共有することが大切である。

令和4年8月 社内研修報告

【認知症及び認知症ケア】
 うっかり約束や時間を忘れてしまう、これは物忘れ。
 約束をしたこと、物をしまったこと自体を忘れてしまい、忘れた自覚がない。これは認知症。

主な認知症の種類(4つの認知症)
 ・アルツハイマー型認知症(約60%)
 ・血管性認知症(約20%)
 ・レビー小体型認知症(約10%)
 ・前頭側頭型認知症(数%ほど)

◆アルツハイマー型認知症
 認知症の中で最も多くみられるタイプ。物忘れなどの「記憶障害」から始まり、時間や場所が分からなくなる「見当識障害」
 などの症状が出現、妄想や徘徊などの一般的にイメージされる認知症の症状が出ます。
【対応】
 …同じ話を何度もするなどの行動があるが、何事も否定せず、本人が過ごしやすい環境を整えてあげることが重要。

◆血管性認知症
 脳梗塞や脳卒中、くも膜下出血など、脳の疾患が原因で発症する。主な症状として「記憶障害」「判断力障害」。
 症状の出方に波がある状態は、「まだら認知症」と呼ばれています。
【対応】
 …症状に波があるため、出来る事と出来ない事が変化するなどの事実を理解し、難しい部分をサポートしていくことが重要。

◆レビー小体型認知症
 男性の発症率が高く、現実にはないものがみえる「幻視」などの症状が特徴。
 手足が震えてうまく動けなくなる「パーキンソン症状」、事実でないことを本当にあったと思い込む「認知妄想」の症状もある。
【対応】
 …幻視などが出ても本人には『見えている』ので、頭ごなしに否定しない。うまく話を合わせるなどしていく。

◆前頭側頭型認知症
 認知症の中で唯一難病指定を受けている。初期では、ものわすれなどより性格の変化、異常行動が目立つ。
 中期では同じ行動を繰り返す「常同行動」、後期には精神が不安定になり食事や部屋から出ることが少なくなる。
【対策】
 …異常行動が増えるため介護者の負担が大きいが、人の声や動きに敏感になるので、刺激の少ない静かな環境を整えることも大切。

その他の認知症に下記のようなタイプも存在する。
・若年性認知症…65歳未満で発症する。
・アルコール性認知症…アルコールの大量摂取が原因で脳梗塞などの脳血管障害やビタミンB1欠乏による栄養障害などで発症する。

令和4年7月 社内研修報告

【接遇】

  1. 介護における接遇
  2. 介護における接遇の5原則
  3. チェックリストで自己評価しよう


【訪問介護におけるプライバシー】

  1. 訪問介護現場でのプライバシーとは
  2. プライバシー保護のためのちょっとした配慮を意識する


【自分の個人情報を守る】

  1. 電話番号は教えない
    →遅延等で利用者宅に連絡をとりたい時
    ①事務所に連絡を入れ利用者宅に連絡して頂く
    ②やむを得ず個人の携帯から連絡を入れる場合は非通知で(184)を付けて連絡を入れる
  2. 住所を知らせない
  3. 従業員の所在、他の従業員の個人情報等教えない
  4. メールのやり取りはしない
  5. 家族関係も教えない

令和4年6月 社内研修報告

【事故発生について】
●訪問先で起こりやすいのは、物損事故、紛失の割合が非常に多い。

【生活支援での事故】
→ヘルパーが掃除中に目を離している間に転倒  買物代行の金銭紛失  食べてはいけない物の提供...等

【身体介護での事故】
→車椅子のブレーキのかけ忘れによる転倒  陰部洗浄中の温度ミスによる火傷  口腔ケアで口腔内を傷つける  誤薬...等

【コンプライアンス事故】
→実施記録の紛失  訪問時間を間違えてしまいサービスが抜けてしまう ...等

【事故後の対応】
→・個人ではなく組織で対応
 ・事実をベースとした対応
 ・利用者様・御家族への誠意ある対応
 ・対応窓口の1本化

【事故発生時の対応】
→・応急処置
 ・状態観察
 ・必要に応じての救急搬送、受診
 ・サービス提供責任者・事業所への連絡
 ・謝罪
【御家族への対応】
→・速やかに連絡
 ・詳細を包み隠さず話す
 ・改善策を伝える
 ・事故の謝罪

上記以外すべき事  ケアマネジャーへの連絡  市町村への報告

事故報告書の作成をし、共有、分析し、防げる事故の発生の予防に努めましょう。

2022.07.01お知らせ

新しくホームページを公開いたしました。

このたび、株式会社スタートラインは、新しくホームページを開設いたしました。

埼玉県川越市を中心に、キャリア20年以上の医療従事者を中心としたケア・キュアと法律のスペシャリストとして、居宅介護や障害者の支援事業から、訪問介護(ヘルパーステーション)や訪問看護(精神特化型)まで皆様のお役に立ちたいと思っております。

お気づきの点やご質問などございましたら、お問い合わせよりお気軽にお問い合わせください。

今後とも、末永くよろしくお願いいたします。

令和4年5月 社内研修報告

【感染症】

●コロナ対策について
 ・マスク着用。人との距離。体調不良時は休む、受診。ワクチン接種、検査。換気、手洗い、消毒など基本的な感染対策。

 0. 平時対応
  ⑴体制構築・整備 ⑵感染予防に向けた取り組み ⑶備蓄品の確保 ⑷研修・訓練の実施 ⑸BCPの検討・見直し 
 1. 感染疑い者の発生
  ・感染症を疑い対応する。
 2. 初動対応
  ⑴第一報 ⑵感染疑い者への対応
 3. 検査
 4. 感染拡大防止体制の確立
  ⑴保健所との連携 ⑵濃厚接触者への対応 ⑶職員の確保 ⑷防護服、消毒液等の確保 
  ⑸情報共有 ⑹業務内容の調整 ⑺過重労働、メンタルヘルス対応 ⑻情報発信
 

●ノロウイルスによる食中毒について
 ・予防のポイント ・塩素消毒の方法 ・感染経路 ・症状 ・手洗い方法

●脱水症、熱中症について 
 ・脱水症の段階 ・原因 ・予防対策 ・注意事項

令和3年7月 社内研修報告

【リスクマネジメント視点と事故防止対策への取り組みについて】

◆リスクマネジメントとは

様々なリスクを予見し、損失を予防するための対策、起きてしまった事故への対応
→事故を100%防止するのはほぼ不可能。その為予測と準備が大切となる。
2つの視点からのアプローチとして、
① 利用者の尊厳や安全を守る → 最も基本的な考え方。
② 介護職員や組織を守る → 職員のモチベーションの向上にも繋がっていく。
上記を遂行するために、福祉における支援・介護事故の未然防止の原則は一つ。
→支援・介護の質を向上させることを通して事故を防ぐ
 = クオリティ・インプルーブメント(QI)
・より質の高い支援・介護を提供することにより、多くの事故を未然に回避できる。
・起きてしまった事故を教訓にし、より質の高い支援・介護を模索し提供する。

◆リスクマネジメントをどう進めていくか
犯人捜しや事故報告書を書かせて責任を追及するのではなく、報告・共有をもっとも大事な鍵と捉え、再発防止志向型として要因を確認し、皆で対策を考えていく。
 →その為にはどんな事も報告できる環境・雰囲気が大切となる。
報告された事故やヒヤリハットの分析方法として、SHELL分析などを活用していく。
 S=ソフトウェア:マニュアルの有無などのシステムに関わるもの
 H=ハードウェア:建物・設備に関わる「物理的要因」
 E=環境:生活環境や職員の労働環境などの「物理環境要因」
 L=ライブウェア:職員の技・知識・心理的要因、及び利用者本人の心身状態「人的要因」
上記に分けて、分析し要因を探り、対策を立てて予防に繋げていく。
 ◇リスクの感覚を育てるトレーニングとして、
   KYT(危険予知トレーニング)、ファインド報告(気づきメモ提出)等もある。

令和3年6月 社内研修報告

【接遇・プライバシーの保護(訪問介護職員としての接遇を身につける)】

*ヘルパーとして最低限守らなくてはいけないプライバシー保護。

プライバシーとは、個人の秘密、他の人には知られたくない情報。人によって違う部分、また、幅が違う。
個人情報とは、特定の個人を識別できる情報。

利用者様との会話の中から、思わぬ個人情報を聞いてしまう事があります。また、こんな時は・・・
「○○さん宅に、あなた訪問してるわよね??」と言われたら・・・
「他の方の、お話しはできないのです」と、言ったり、話しをそらす必要があります。

また、回数を重ねて訪問するうちに、気を許しヘルパーの個人情報を教えてしまいトラブルになる事があります。
ヘルパー自身の身を守る為、自分の事は、どこまで話して、これ以上は話さないと、予め決めておくと良いでしょう。

訪問介護は、利用者様のプライベートな空間に入ります、適度な距離感を維持して、ケアをしていきましょう。

*介護の現場で求められる接遇

接客とは、お客様に接し必要なサービスを提供する事
マナーとは、公の場で不特定多数の人に不快感を与えない最低限のルールの事
接遇は、お客様が必要としている事を汲み取り、思いやりの気持ちを持ち接客する技術。
接客、マナーに加えて「おもてなし」の心構えをもって接する事で、介護現場では言葉や態度で表す、利用者様の満足感や喜びに繋がる支援を行なう事に重きが置かれます。
利用者様は日常生活の場であるので、特別感ではなく、毎日を心良く過ごせる安心感、心配りと的確な支援、体調や状況に応じた接遇スキルが必要とされます。
利用者様との距離が近い介護の場だからこそ、接遇スキルを持ち対応する事で信頼関係ができ、仕事が行ないやすくなります。

介護職における接遇マナー基本の5原則
「みだしなみ」「挨拶」「表情」「言葉遣い」「聴く姿勢」
接遇を身につけるメリットの3つ
「スタッフ間のコミュニケーションが改善」「仕事がはかどりやすくなる」「職場全体の雰囲気が良くなる」