社内研修報告

令和7年10月 社内研修報告

●研修テーマ

訪問介護の接遇マナーについて

●目的

「子育て世帯訪問支援事業」における子育て世帯訪問支援の質向上を目的とし傾聴とし、

「傾聴と コミュニケ―ション」「訪問支援の実態」を習得する

●内容/傾聴とコミュニケ―ション

◎コミュニケ―ションの基本姿勢

訪問支援員が訪問支援活動を円滑に進めていくためには、支援対象者に安心感と信頼感を抱いてもらうことが

必要になる。

良かれと思って自身の価値観や自身の育児経験を支援対象者に押し付けない。

例えば、「普通はこうするもの」「私の時代は~だった」など、相手が知りたいと思っているかどうか

という準備性に気を配る。

 ◎非言語的コミュニケーションと観察

「非言語的コミュニケーション」とは言葉以外のもので、以下のものがある

 ・行動やしぐさ、表情、身だしなみ、座る位置など(支援者の態度が重要)

 ・同様に、行動やしぐさ、表情、身だしなみ、座る位置、家の中の状況、こどもへの接し方など

  (クライアントの観察が大事)

 ・クライアントが無意識に示していること

 ・会話の流れ、話の一貫性のなさ、繰り返し述べること、一番初めや一番終わりに語られたこと

 ・ある言葉によってクライアントが連想すること

 ・クライアントがストレスや葛藤を感じるポイント

●内容/訪問支援の実態

 ◎なぜ「訪問支援」が必要なのか

  ・地域のつながりの減少、都市化、少子化、核家族化

   (昔)親になる前に子育てを学ぶ機会があった (今)育児能力につながる体験の減少

  ・子育て中の不安とイライラ(生後1~2 カ月)

   「なぜ泣いているかわからない」「病気ではないかと心配」「夫の協力が足りない」など

  ・子育て中の不安とイライラ(1 歳半~3歳)

   「言葉が遅い」「動きが多く目が離せない」「抱っこをせがむ」など

  ・母親の不満が子育てに影響

   「本当は仕事を続けたかった」「出産によって生活や体調が激変した」など

  ・子育ての本質

   こどもが安心で安全と感じられるようにする

  ・困っていても「助けて」を言えない

  「ヤングケアラーの子は保護者が責められるから言えない」「貧困状態の子は恥ずかしくて言えない。知られたくない」

  などあるが、こどもも保護者も、実は“信頼できる人”を求めている

 ◎子育て世帯訪問支援事業の最終目標

  単なる家事・育児の手伝いによる一時的な負担解消だけではなく、家事・子育て支援を通して、支援対象の家庭が

  自立して生活できるように支援対象者の環境を整えていくことが最終的な目標像

  児童の権利を守るため、児童の最善の利益を優先して考慮し、保護者に寄り添う支援が必要

 

 ◎「育児・養育支援」の実際(育児/遊び相手等)

  【育児】

  ・こどもの体調を確認する(体温・顔色・食欲・元気の有無等)

  ・事故防止のための危険因子をチェックする(やけど・転落・転倒・誤嚥・窒息・怪我等)

  ・事故や急病時といった緊急時の対応を確認する

  ・こどもが「してはいけないこと」をした場合、「なぜそれがいけないのか」を理解できるように

    愛情をもって叱る(そして保護者と共有する)

  【遊び相手】

  ・保護者に家庭での遊びの方針を確認しておく

  ・年齢やこどもの発達に合わせて遊ぶ

  ・遊びの主役(主導権)はこどもにある

  ・テレビやビデオも「お話しながら」観る

  ・こどもの「帰らないで」「もっと遊んで」は何らかのサイン(訪問支援員との関係性なのか、

   家庭内の問題が背景にあるのか)

  ・遊び相手になることで「心のつながり」を強くする 

 ◎児童虐待を発見した場合

 児童虐待には、以下の種類がある

  ・身体的虐待・精神的虐待・性的虐待・育児放棄(ネグレクト)

  ・児童虐待を発見した人や機関には、市町村等に通報(通告)する義務がある

  ・通報(通告)の対象には、児童虐待の疑いがある場合も含まれる

◆まとめ・研修結果

 子育て世帯訪問支援での「傾聴とコミュニケ―ション」「訪問支援の実態」を受講し、子育て世帯訪問支援における

 2つの重要性を理解し習得することができた。

 今回の研修を今後の支援に役立てていきたい。