社内研修報告

令和7年7月 社内研修報告

●研修テーマ

KYTトレーニング(個々の危機意識を高めるために)

●目的

KYT(危険(Kiken)+予知(Yochi)+トレーニング(Training))の訓練を通して、

職場や作業に潜む危険要因を発見し未然に解決する能力を高める。

●内容

◎KYTとは

  KYTはもともと建築現場で使われていた言葉で、作業中に潜む危険を話し合い予知と対策を

行う訓練のこと。発生した事故に対し対策を打つための手法ではなく、普段行っている作業に潜む

リスク(危険)に対し未然に対策を打つための手法である。

人間はミスを犯す特性がある動物で、これがKYTの大前提になる。

【特性】 ・不注意(うっかり、ぼんやり)

    ・錯誤(思い込み)

    ・省略行為(慣れ、横着)

    ・焦り(先を急ぐ、パニック)

 ◎KYTトレーニングの種類

  KYTトレーニングには以下の3種類がある。

  ・イラストから危険を予測し対策を立てる『イラストKYT』

  →イラストKYTは、イラストまたは画像の中に含まれる危険を予知することで、普段は

  気づかなかった危険を認識することができるもの。

   →イラストおよび画像から、そこに潜んでいるリスク(危険)を話し合い(現状把握)、

  リスクのポイントを見極め(原因追究)、対策立案、目標設定を実施する。

  ・指をさして声を出しエラーを減らす『指差呼称』

   →代表例として駅員などが行っている指差呼称がある。これは、認識した対象に対して

  「眼」「耳(声)」「手」で確認することで、作業を誤る確率は6分の1に減ると

  言われ、ヒヤリハットを防ぐのにも有効である。

  ・職員の健康状態を確認し問いかける『健康確認』

◎KYTの意義

  マニュアルを作成し周知徹底することで、職場や作業に潜む危険要因を発見し解決する能力

  が高まるものではない。

  マニュアルの順守は必要だが、事故に遭わないために交通ルールを遵守するのと同じもの。

  自動車教習所ではルールの遵守と事故未然防止の効果測定で自分の性格や動向が示され

  るが、KYTはそれと似ていて自分を知り理解することで個々の危機意識が向上し、初めて

  マニュアルの周知徹底が効果を表すことになる。

◎KYTに期待される効果

  KYTはミスを犯す人間の特性を変えようとするのではなく、これらの特性が表れない

  システムが重要だとの考えに立ち、KYTを行うことで以下のような効果が期待できる。

    ・危険への感性を高める

    ・危険に対する集中力を高める

    ・問題解決力や意欲を高める

    ・チームワークを強化する

    ・安全意識の高い職場となる

◆まとめ・研修結果

KYTの内容、意義と期待される効果について、理解することができた。

看護・介護の現場や事業所内に潜むリスクの未然防止に活用していきたい。