応用行動分析入門 -講義編- ~支援の質を高めるための省察の観点~
(埼玉県発達障害者支援センター「まほろば」専門研修のオンライン受講)
●目的
応用行動分析を学ぶ
●テーマ
~支援の質を高めるための省察の観点~
●内容
★行動の分析枠
・実態把握と見立て
行動のABC
行動のはたらき
課題分析
★欲求階層仮設
・不適応事例に学ぶ共有事例(4事例)
●共有事例1:睡眠生活リズムの乱れ
子ども中心の生活環境の考え方は重要
・影響は8~9歳以降に色濃く表れる
保育所・幼稚園での社会的経験が半減
・模倣を通じて、情動・社会的スキルを高めるチャンスが減る
根気強い働きかけを継続
・お便り・連絡帳・保護者会・講演会・個別面談などの多様な方法を続ける
●共有事例2:登園が不安定、しぶる
他者への気づき
・個別、向かい合いの体験は家庭でできる
関与できる大人の数を増加
・対大人社会性を仲立ちとするので、療育や地域での経験も大切にしたい
家庭での補いには、動画を活用
・家庭でリハーサルする際に、動画があると良い。家で保護者と練習しイメージ化を
●共有事例3:不安や依存傾向が強い
失敗経験や強い指示の影響可能性
・情緒反応としての確認は、恐怖症かも。
経験不足を補い、生活経験を広げる
・側で見せて、まねをさせたい。自分でできる部分を増やす逆行連鎖法を用いる
擬音を用いた支援はイメージを促進
・擬音語・擬態語を用いると、動きや形のイメージが持ちやすく、有効である
●共有事例4:愛着不足、対人不信感
承認欲求が満たされない親の増加
・自己愛傾向があり、自己中心的になる
子育て支援の段階検討
・自己受容期(育児放棄・虐待予防)⇒子育て反省期(困っていて、何かを変えたいと思っているが、長続きしない)⇒子育て改善期(何を大切にしたいか、そのために何が必要かを言語化できる)という段階のどこにいるかをアセスメント
★査定法の活用
●実態把握と見立て
知能検査
知能検査「WAIS」を通して、全体的な知的能力(全検査IQ)、言語理解、知覚推理、ワーキングメモリー、処理速度を測ることができます。 また知能検査「WAIS」は全般的なIQだけでなく、個人内での能力のばらつきなどをわかりやすく知ることができる
MAS(顕在性不安尺度)
全般的な不安の程度を調べるスクリーニングテスト
行動的QOL
個人の生活の質を正の強化で維持される行動の選択肢の数によって評価する概念
◆まとめ・研修結果
応用行動分析についてや支援にどのように活かすか一定程度理解できた。
今後の業務に活かせるようさらに理解を深めていきたい。