【認知症及び認知症ケア】
うっかり約束や時間を忘れてしまう、これは物忘れ。
約束をしたこと、物をしまったこと自体を忘れてしまい、忘れた自覚がない。これは認知症。
主な認知症の種類(4つの認知症)
・アルツハイマー型認知症(約60%)
・血管性認知症(約20%)
・レビー小体型認知症(約10%)
・前頭側頭型認知症(数%ほど)
◆アルツハイマー型認知症
認知症の中で最も多くみられるタイプ。物忘れなどの「記憶障害」から始まり、時間や場所が分からなくなる「見当識障害」
などの症状が出現、妄想や徘徊などの一般的にイメージされる認知症の症状が出ます。
【対応】
…同じ話を何度もするなどの行動があるが、何事も否定せず、本人が過ごしやすい環境を整えてあげることが重要。
◆血管性認知症
脳梗塞や脳卒中、くも膜下出血など、脳の疾患が原因で発症する。主な症状として「記憶障害」「判断力障害」。
症状の出方に波がある状態は、「まだら認知症」と呼ばれています。
【対応】
…症状に波があるため、出来る事と出来ない事が変化するなどの事実を理解し、難しい部分をサポートしていくことが重要。
◆レビー小体型認知症
男性の発症率が高く、現実にはないものがみえる「幻視」などの症状が特徴。
手足が震えてうまく動けなくなる「パーキンソン症状」、事実でないことを本当にあったと思い込む「認知妄想」の症状もある。
【対応】
…幻視などが出ても本人には『見えている』ので、頭ごなしに否定しない。うまく話を合わせるなどしていく。
◆前頭側頭型認知症
認知症の中で唯一難病指定を受けている。初期では、ものわすれなどより性格の変化、異常行動が目立つ。
中期では同じ行動を繰り返す「常同行動」、後期には精神が不安定になり食事や部屋から出ることが少なくなる。
【対策】
…異常行動が増えるため介護者の負担が大きいが、人の声や動きに敏感になるので、刺激の少ない静かな環境を整えることも大切。
その他の認知症に下記のようなタイプも存在する。
・若年性認知症…65歳未満で発症する。
・アルコール性認知症…アルコールの大量摂取が原因で脳梗塞などの脳血管障害やビタミンB1欠乏による栄養障害などで発症する。